・映画短評



「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」

○第三部「宴も落着…総論(2)」(1999.8.10)最終評価○
−思うに今回、監督のジョージ・ルーカスは出来上がった作品をまず 誰よりも「現代」の子供達に見て欲しかったのではないでしょうか。
本作を観たという人の感想を見聞きすると、「単純」、 「物語を楽しむものではなく、目で見て楽しむもの」、「奥深さがない」 等の否定的なものが目立ちます。 こうした意見が生じるのも本作が私達のような「大人」をメインの 対象にしたものではなく、子供達をそれにしたからこそのもの だからなのでは?
そう、恐らくルーカスにとっては22年前に公開された 「(初代)スター・ウォーズ」を観た子供達の夢のような体験を、 その子供達が現在に至るまでに設けたであろう、そのまた子供達に 再び与えたい、と考えたからこその構成だったのではないでしょうか。

そう考えれば前記したような本作の全体的な作りが「初代」をなぞった ようなものであったのも頷ける話でしょう。大人達が 物足りなさを感じると言う作りも、子供達にとってみればわかりやすい 物語として感じられているのではないでしょうか。そしてもとより 前三部作を楽しんだ人達には(ニヤリとしてしまうようなシーン等) 十分楽しめる“スター・ウォーズらしい”デキになっていますしね。
恐らく今回物足りなさを感じている人というのは、必要以上に 過度の期待を抱いてしまった、本作が「スター・ウォーズ」初体験となる、 ある程度の年齢以上(中・高生位より上)の方達というのが 殆どなのではないでしょうか。

といった訳なので私は、本作の絶大な前人気程芳しくない周囲の評判を聞いても 別段それを卑下しようとは思いません。ただ最終的な本作の評価と しては、当シリーズに対する個人的な思い入れ、という主観を割り引いた 上、前三部作の評価との兼ね合い等も考えると「○(の中で上位)」 であると判断しています。何よりもCGの多用が、キャラや風景をあまりに非現実なものにしてしまい、前三部作にあった作品に対する親近感や温かさを薄めてしまった点は寂しかったです。全編に渡ってやや説明的なものになって しまったという気もしますしね(久しぶりの復活及び新たな三部作の幕開け という事で多少は仕方がない面もあるのですが、「初代」の観せ方は もっと素晴らしかったので)−が、何しろ22年ぶりとはいえ、 当初の構想通り私達の前に再び元気な姿を見せてくれた記念すべき作品で ある事を考えると、その最終的な評価も「◎」としてしまいたくなるのは、 やはり単なるファン心理なのでしょうか(笑)

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