・映画短評

い、う、えけ、こさ、しせ、そた、ち、つ
て、と、な行ひ、ふ、へ、ほみ、む、め、も、や行ら、り、る、れろ、わ行0〜9,A〜Z他


「陪審員」評価×
デミ・ムーア主演のサスペンス・スリラー。御粗末な演出にタルいストーリー。そんな中でのアレック・ボールドウィンのキレた演技も中途半端な印象を与えるものでしかない。何じゃこりゃ。デミ・ムーアが出ていなければ日本公開もなかっただろうと疑いたくなる駄作。スターの名前ってのは偉大なんですね。

「博士の異常な愛情」評価☆
現在のMY BEST第三位作品。(短評は こちら

「バグズ・ライフ」評価○
ウォルト・ディズニーの底力を改めて感じさせる力作フルCG・アニメ。一風変った設定だった同時期の同系競合作 「アンツ」とは正反対に、こちらはディズニー映画の王道を行くストーリー展開。その完成度の高さは折紙つきで安心して観ていられるし、予想通りのラストも納得がいく。この辺りが斬新さと粗さの混在する「アンツ」との明確な差であろう。CGの美しさも群を抜き、キャラクターも愛らしい。風景や道具等、細部までのこだわりも素晴らしく、ラストに挿入されるNG集も当然そのためだけに作られた、という熱の入れ様。それにしても『チュンチュン』は最高だった。

「ハタリ!」評価△
圧倒的なスケールで展開する動物達とハンターの決死の戦いには、実写である分、「シュラシック・パーク」等には無いスケールを感じさせてくれる。スワヒリ語で「危ない!」を意味するタイトル通り、思わず声が出てしまいそうになるかも。個人的にはラスト間際の小象達のかわいいアクションがお気に入り。それにしても本作のジョン・ウェインは高倉健と妙にかぶって仕方ない(笑)

「バタリアン」評価○
「もっと脳ミソ!」という刺激的なコピーが当時話題となったホラー。その言葉通り脳ミソを求めてさ迷うコールタールマンを発端に、舞台となる街全体に死人達が蔓延し始める様は怖いの一言。しかも彼らの強い事強い事。「これはもうどうしようもないだろ」的な展開から本当に「どうしようもない」結末に至ってしまうヒネリの無さは不満だが、そうするしか無い程の絶体絶命的恐怖の描写は圧巻。スプラッタ的「怖さ」を味わいたい人にはピッタリ。

「バタリアン2」評価△
新鮮な設定が話題を呼んだ前作の続編、として判断したいのだが、これは別物として捉えるべき作品なのでは。筋自体は前作を踏襲したものなのだが、内容は完全にパロディ化。恐怖描写もあるにはあるが、本当に恐ろしかった前作に比べ、ずっとライトなノリで見られるものに仕上がっている。全編に渡って「怖さ」を追求した「1」に対し、全編に渡って「笑い」のエッセンスを散りばめた「2」と言った所か。マイケル・ジャクソンばりに踊ったりもしますぞ。

「二十日鼠と人間」評価△
スタインベックの名作を、ジョン・マルコビッチとゲイリー・シニーズの両人が映画化。舞台劇時と変わらぬ名コンビぶりを、スクリーン上でも見事に再現してくれた。ただ原作が原作だけに、映画自体はそれ以上でもそれ以下でもない無難な内容に終止、文芸作品が好きな人には楽しめる程度のデキに留まった。しかしながら監督もこなしたゲイリーの、独自の主張を押しつけたりせぬ素直な作品作りには好印象。普段は悪役もお手の物な彼の本質的な人の良さが垣間見れる。

「バックマン家の人々」評価○
タイトル通り、家族愛を描いた心温まるホーム・コメディ。この手の話は内容がある程度決まっていて先が読めてしまうため、あまり好きではないのだが、この作品は○。スティーブ・マーチン主演という事で、取りも直さず想像通りの内容なのだが、見所はラスト間近の祖母のセリフ、「私はジェットコースターの方が好き…」というくだり。こここそが他の同ジャンル作品に比べて本作が光っていたポイントだろう。イイ事言ってます。

「初恋の来た道」評価×
主演のチャン・ツイィーの可愛さを全面に押し出したラブ・ストーリー。意中の人を執拗に追い続ける姿は、若さから来る衝動故健気に映るもの。何十年経っても変らぬ様は熱愛と言うよりむしろ「偏愛」の域。にもかかわらず、共感を通り越して異質にしか見えぬその後の状況まで映し出す必要は全く感じられない。説明的なナレーションが、ターニング・ポイントとなるべく事件すら字面だけで一方的に片付けてしまっているため、物語の幅すら無くなってしまった駄作。それにしてもきのこ餃子は美味しそう。

「パッチ・アダムス」評価○
佳作故あえて難点から挙げるが、本作の核となる二つの大事件間の繋ぎは忙しすぎる。 その一つ目である絶望の淵からパッチが立ち直るシーンの後は、これまで通りな 患者との交流をもっとたくさん描くべき。そうする事で観客のハラハラした気持ちも 一段落つくし、カタルシスも倍増するというもの。 これが少ないばっかりに、クライマックスでの 放校問題勃発が唐突でせわしなく思えてしまう。 ダレる可能性も否定できぬが、伝記的な作品の性質上今回収めたエピソードを まとめきるには、もっと長尺にせざるを得ないだろう。 しかしながらそれ以外は言う事無し、安心して観れる上質な作りは万人にお薦め、 ハッピーな結末も温かい雰囲気の本作にはピッタリか。 ロビン・ウィリアムスのギャグで初めて笑ってしまった。

「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」評価×
ヒーローとは思えぬヘナチョコぶりのロビン、存在意義を問われる程いらないキャラだったバット・ガール、ジョージ・クルーニーに交代してカッコ悪さも影の薄さも一段とパワー・アップしたバットマンと、更にお粗末さを増したシリーズ第四弾。敵であるユマ・サーマン扮するポイズン・アイビーは頑張っているのだが、さすがに相手が悪かった(笑)ティム・バートンのクレジットが消えた今、終始「真の主役」であるMr.フリーズのおバカぶりだけが目立つ作品となってしまった。シュワちゃん、弾け過ぎ!

「バッファロー’66」評価△
ヴィンセント・ギャロの(脚本・音楽・主演兼)初監督作品。本作の場合まず前提として、粗ともとれる突発的なカット及び展開を許容できないと、内容の堪能は難しい。そんな中、注目すべきはメインの二人。悪ぶりながらも、本質はお人好しで気弱ときている偏屈虚勢張りタイプのビリーがトイレで一人露呈する苦悩ぶりには、愛情に飢え「生きる」事に不器用な現代の若者像がダブる。そんな彼に安らぎを与えられる存在に、全てを受け入れられる寛容さを持った人間としてレイラを描いたのは、まさしく彼女が現代の聖母像に他ならぬからだろう。急展開のラスト15分共々評価したい。

「バーティカル・リミット」評価△
大雪山を舞台にしたノンストップ・アクション。いつ崩れるとも知れない斜面や壁面での見せ場の連続は見応え十分。特に最新鋭のCGを駆使した「高さ」に対する表現が素晴らしく、高所恐怖症の方は注意が必要な程。物語自体は目一杯大味だが、ピンチを凌いだと思った瞬間、間髪入れずに新たなピンチとなるたたみかけるような展開や、非常にあっけなく訪れる「死」の描写など、大筋ではハリウッド映画の王道を踏襲しつつも、綺麗にスカッとは終わらせない作りには賛否両論まであるかも。

「ハート・オブ・ウーマン」評価△
メル・ギブソンとヘレン・ハント主演のロマンティック・コメディー。フランク・シナトラにあわせてメルが踊りを披露する場面を始め、昔ながらの小洒落た雰囲気を漂わせる作りには、その手堅さも含めて好感が持てる。しかしながら、周囲の女性にまで余計なボリュームをもたせ過ぎ、結果作品全体のテンポを損ねてしまう辺りがナンシー・メイヤーズ監督なのかな、といった感。このサイズで2時間超えちゃあいけません。

「バトルランナー」評価×
その凄まじいまでのセンスに脱帽。原作のテイストをどこまでも逸脱して独自の勘違い路線をひた走る内容には、ある種の驚嘆すら覚える。原作者スティーブン・キングも、自身の本作との関与を知られたくなくてたまらないだろう。若いシュワちゃんこそ、それなりのアクションだが…これじゃあねえ。笑える敵キャラで無理矢理楽しむしかないか?

「ハネムーン・キラーズ」評価△
結婚詐欺を犯しつつ逃避行を続ける男女を描くカルト・ムービー。奇抜なストーリー展開とスタイリッシュな映像感覚、登場人物達の表面的な個性等にばかり目をとられ怪作扱いで片付けられる事の多い本作だが、その根本は至って単純な男女の愛憎物語。男を思う一途な気持ちから、犯罪にすら手を染めてしまう中年女性の姿は非常な現実感を伴って私達にその是非を訴えかける。実話という重みも加わったこれは真(マコト)の愛の物語、ラストもまた儚し。

「ハムナプトラ 失われた砂漠の都」評価×
冒頭の、それだけで一作出来てしまいそうなエピソードを、端折って端折って解り易さを徹底した作りには呆れを通り越してちょっと驚き。そのコミカルなノリが諸刃の剣となったか、随所に出てくるおどろおどろしい描写にも全く恐怖を感じ得ない。同様に主人公達がどんな窮地に立たされても、それが大した困難に感じられないのは気のせいか。迫力は凄いし飽きさせないが、各キャラの描きが甘い点も気になり『肩の凝らないB級アドベンチャー』の域は出ない。主演のブレンダン・フレイザーはアレだが、ヒロインのレイチェル・ワイズが良い。

「バラ色の選択」評価○
マイケル・Jフォックス主演のロマンティック・コメディ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でブレイクして以来、これといった作品を残せずにいる彼だが、思うに本作が以降の最高傑作ではなかろうか。ホテル・コンシェルジェとしての洒落っ気たっぷりのテクニックや恋愛問題でのもどかしさぶり等、皆が見たかったマイケル「らしい」キャラクターが全編で堪能できる。全体の構成が「アパートの鍵貸します。」 の影響をハッキリと感じさせるものになっている点は賛否あるだろうが、製作側がそれを狙っているのであれば素直に楽しみたい。ヒロインのガブリエル・アンウォーも魅力的。突出した点はないものの、ケチのつけ所も見当たらない良質な佳作。

「ハリーの災難」評価○
まず何よりもタイトル。その皮肉の効いたセンスはさすがの一言。死体となってしまったハリー氏に、ひょんな事から遭遇してしまう人々それぞれの心の機微や人間臭い行動を、ブラック・ユーモアたっぷりに面白おかしく描いている。ただ、こうしたテーマを最後はロマンスで締めてしまうのは、ちょっと軽過ぎのような…これもヒチコックの作戦の一つなのだろうか?新婚さんにはダブル・ベッドを!!






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