・映画短評

い、う、えけ、こさ、しせ、そた、ち、つ
て、と、な行ひ、ふ、へ、ほみ、む、め、も、や行ら、り、る、れろ、わ行0〜9,A〜Z他


「クイック&デッド」評価○
サム・ライミ監督の新感覚西部劇。主演にシャロン・ストーン、役柄が女ガンマンと言う時点で、もはや往年の西部劇の色は無い。しかし、それを承知で見ると意外にも新鮮に楽しめる作品に仕上がっている。見所は脇役陣の豪華さとその実力の素晴らしさ。ストーンが自身のギャラを削ってでも出演を希望した程のお気に入り、レオナルド・ディカプリオも見事に期待に応えている。親子対決時のレオへのズームは必見。あの表情は、本作一番のポイントだろう(笑)その分主役はかすんだか?ストーンの名を前面に出し過ぎなければ、売れて然るべき作品であっただけに残念。

「グッドモーニング・ベトナム」評価○
ロビン・ウィリアムス主演の反戦争映画。ロビンがその芸達者ぶりを遺憾無く見せ付けてくれるDJぶりは圧巻。人として、そして軍人としての無力さの痛感と、その中で一個人が出来る事のちっぽけさを浮き彫りにする、はかない余韻を持たせたラストは実に印象的。ベトナム人の主張も聞き捨てならない。

「グーニーズ」評価◎
子供の頃、誰もが夢見る冒険の世界をそのまま具現化したような宝捜しアドベンチャー。敵役でありながらどこか憎めぬフラテリ一家をはじめ、個性派揃いの出演陣が非常に賑やか。シンディ・ローパーの主題歌も抜群にハマった見事な娯楽作。チャンク最高!データはもっと最高!!「ツルツルスペシャル」欲しいぞ!

「グラディエーター」評価△
ラッセル・クロウ主演の大河スペクタクル。ハリウッド黄金期の大作ものの面白さを取り入れた作りにラッセルの渋さも加わって、中高年層ウケを狙った練達された作品なのかと思っていたら、ドッコイその層にはとてもついていけない、スピード感だけに重きを置いた目まぐるしいだけの連続的なカット割りや、シチュエーション効果を高めるためだけによく使われるおざなりなラストといった、好ましくない流行の取り入れにはウンザリ。戦闘シーンは迫力満点で二時間半の長尺も一気に見せるパワーを持った作品なだけにターゲット年代が不明瞭な中途半端さは余計に気になる。悪役に魅力が乏しく、終始憐れに思えてしまう点もちょっとどうだろう。

「グランド・ホテル」評価○
有名な『人々が訪れては去る―何事もなかったかのように』の象徴的な一節と共に、ホテルに訪れた人々の悲喜こもごもな人生模様を覗き見せるという、後々の作品まで大きな影響を与えた所謂“グランド・ホテル形式”を打ち立てた名作。堅実な作りもさることながら哀愁漂う全編の雰囲気もたまらない。豪華スター達の共演も嬉しいが、中でもグレタ・ガルボの存在感はやはり流石。映画らしい映画、という意味では代表的な作品の一つだよね。

「グリンチ」評価△
ジム・キャリーの変わらぬ怪演ぶりが、童話だった原作の間口を大人層にまで 広げているものの、元ネタを知らない人が見たら誤解されてしまう恐れも(笑)それに加え本作は諸外国では子供達にも常識のクリスマスに関する知識が当たり前に詰め込まれているため、残念ながらそれを「教えられていない」のが常識の日本人及びその子供達には満足に受け入れられないモノになってしまっている点が何とも皮肉。それが障害にならなければ、このアメリカンなノリにもついていける筈。個人的には「炎のランナー」ネタが最高、ジムの魅力に見ていて3・4回、思わず☆評価にしようかと思ってしまった。

「クルーエル・インテンションズ」評価△
何事にも満たされぬ異母兄弟が企てる残酷な賭け。全編通して陰湿な内容なのだが、主要出演陣の若さが為せる技なのか、笑いが出る程にそれを感じさせないライトな雰囲気をも兼ね備えている点が秀逸。ミステリアスでメリハリあるストーリーも私達を引込むに充分なのだが、問題はクライマックスからラストに至る筋。何故セバスチャンにあのような結末を用意しなければならなかったのか?あれでは折角の魅力的な展開が安っぽいお涙頂戴的恋愛映画にしか過ぎなくなってしまう。良いデキだっただけに残念でならない。

「狂っちゃいないぜ!」評価△
語られる内容はごくごく普通の既婚夫婦の恋愛話なのだが、それを取り巻く環境をちょっと考えるだけで、こんなにも新鮮な感覚で見る事が出来るという見本のような作品。主人公が日本では馴染みはない管制官という職業に就いているという設定が非常に面白いのだから、舞台設定だけに留まらずもっともっとその仕事内容絡みのお話を増やして欲しいと思うのは贅沢だろうか。肝心の恋愛部分が弱いので、独自の強みは目一杯生かすべきだ。

「クール・ランニング」評価△
ひょんな事からボブスレーでオリンピックを目指す事になったジャマイカ・チーム。実話に基づく物語ながら、奇想天外な展開と誇張されたドタバタぶりは喜劇そのもの。しかし最後にはキッチリ現実的な結末が現実的な感動をもたらしてくれる辺りは心憎い。ディズニー映画ならではの手堅さはここでも健在だった。

「クレイドル・ウィル・ロック」評価△
ティム・ロビンスの監督作品で、1930年代アメリカの政治的事情を背景に 実在の舞台劇「クレイドル・ウィル・ロック」がどのように生まれたかを描いた、正しくalmostなノンフィクション。群像劇の体を成す事で物事を多面的に表現しようとする試みは良いのだが、エピソード同士の関連がやや希薄なためか、人物描写の焦点がぼやけ気味になる点は否めない。しかしながらそれ以上に、舞台劇というもの本来の魅力を表現するのに、その前後の顛末をもまとめて伝えられる「映画」という手法が如何に向いているのかを知り尽くした上での仕事っぷりを評価したい。このドラマティックな表現によってクライマックスは、やや平坦な中盤までの展開も何のそのの盛り上がりよう。上手い。

「グレムリン」評価◎
この作品は「マル」私は深刻なテーマを扱った問題作や感動作ばかりでなく、もっとこうした誰もが楽しめる娯楽作を専門家その他諸氏は評価すべきだと思っている。言わずと知れた有名作品だが、ギズモの可愛さとグレムリンの恐ろしさ、単純明快なストーリー展開、キッチリとした構成力は今見ても秀逸。特にグレムリンのテーマ曲は未だに耳に残る名作。それにしてもビリーのママは強い。

「グレムリン2〜新・種・誕・生」評価×
前作の雰囲気を一変、徹底的にパロディ化させた異色作。本作で注目すべきはただ一つ、前作の監督ジョー・ダンテ自身が引き続き製作した作品だという点に尽きる。他の人ならば取り上げる価値すらない凡作で片づけるのだが、彼が前作を踏まえた上であえて本作を作ったのであれば話は別。例え「ニューヨーク・ニューヨーク」を歌おうが、ランボーの真似をしようが、果てはハルク・ホーガンが出てこようとも感慨深く(?)感じられてしまう。まさに偉大なる駄作と呼ぶにふさわしい作品である。






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