・映画短評

て、と、な行 い、う、えけ、こさ、しせ、そた、ち、つ
ひ、ふ、へ、ほみ、む、め、も、や行ら、り、る、れろ、わ行0〜9,A〜Z他


「ディアボロス 悪魔の扉」評価×
キアヌ・リーヴスとアル・パチーノが送る法廷サスペンス…にすれば良かったのだが、テーマが「悪魔」であるためオカルトな雰囲気が全編に漂う事に(苦笑)アル渾身の演技もその世界観から来る不必要な演出のために空回り。クライマックスはナンセンスな感すらある。キアヌもクライマックスの笑顔以外は何故か希薄。前半の法廷モノ部分がなかなかの出来だっただけに残念。

「ディープ・インパクト」評価×
自然災害もののトドメとも言うべき隕石の地球衝突を描くSF大作。そのCGのクオリティからも一見ただのパニック映画かと思えるが、本作にとって隕石の落下は人類滅亡の危機を促すプロットに過ぎない。最たるテーマはそうした危機に直面した人々それぞれのドラマを描き出す事にある。それ故「映像」の凄さだけでなく「感動」的な内容を前面に押し出した販促は非常に有効だったと言えるだろう。個人的にはテーマの大きさに対し肝心の内容が希薄な印象を受けるため、本作独自の強調点が見つけられなかったのが痛い。

「テキサスの5人の仲間」評価○
殆ど場面が動かない舞台劇形式喜劇の佳作。内容自体は割と深刻になってくるのだが、重苦しさを感じさせない楽しい作りで、全員で銀行に向かう破目になるエピソード等は微笑ましい限り。散々気を持たせた挙句、結局誰一人のカード役も見せずに終える手法は秀逸。ただ、エピローグでの暴露シーンの存在意義だけは賛否両論ある所か。ちなみに私は否定派。ありゃ、やりすぎでしょ。皆、吹っ切れ過ぎ(笑)

「トイ・ストーリー」評価△
世界初のフルCG長編アニメーション作品。その技術力は言うまでもないが、肝心のストーリー面もどうしてどうしてのデキ。主人公ウッディの嫉妬心やバズの自信喪失等もよくわかる話で、大人が見ても全く問題無し。人間が来ると、玩具達が途端に元に戻る描写も楽しい。ただ、生身の人間が無機質で、それらしく見えない所には多少の違和感も残る。更に言えば、感情的な面でも玩具の方がよっぽど生き生きしているというのは、逆に作戦なんだろうか。

「トイ・ストーリー2」評価○
お馴染みの面々が繰り広げる騒動も更に賑やかになった人気CGアニメーションの続編。反面「おもちゃと人間の関係」という、本作と切り離せぬテーマに対してはやや描きが甘くなった感があるものの、突き詰めると重くなってしまうこの問題を未消化のまま軽〜くまとめきってしまう力技も、それがディズニー映画の本領だと思えば納得できる?年代問わず楽しめます。

「トゥーム・レイダー」評価×
主演アンジェリーナ・ジョリーのタフでスマートな魅力炸裂!…がウリと言うか本当にただそれだけ。見所が冒頭に集中してしまい後半は冗長に感じられる点といい、『世界を左右するかのような「力」を巡る争い』と銘打ち緊迫させるだけさせておきながら、それを個人の自己満足に利用する程度で終わってるスケールの消化不良具合といい、彼女のファンでなければ見る意味の無い凡作。にしてもラストのポーズは決まってるな(笑)

「トゥルーマン・ショー」評価○
悲しいかな「限りなくA級を目指したB級映画」といった作りだが、本作の見所は何と言ってもラスト。あれは決してハッピーエンドではない。主人公にこの先何が待っているのかは観た人の想像に委ね,その決断自体に主眼を置く作りはとても意義があると思う。持論により人それぞれ持つ印象が変わる結末と言えよう。現代社会の過剰報道だけでなく、それを歓迎して享受する私達にこそ問題を投掛けている点に注目したい。話を暗くさせないジム・キャリー、父性愛すら感じさせるエド・ハリスの演技もそれぞれ素晴らしかった。

「トゥルー・ライズ」評価○
まず一番に言うべきは、予告やパッケージがどう見えようと本作がコメディーであるという事実。奥さんの浮気を探るため、公私混同甚だしいシュワちゃんが 最新鋭のアイテムを浪費しまくるバカバカしさに、強要された筈の使命を何故かノリノリでこなす奥さんのマヌケっぷりと言ったら…このような単なるB級映画な骨組みを、資金力と演出力で見事に万人向けの娯楽作品に仕上げてしまう所が監督ジェームス・キャメロンの凄さに違いあるまい。私?楽しんじゃいました(笑)

「鳥」評価△
突然、群れをなして人間を襲い始めた鳥達の恐怖を描く、巨匠アルフレッド・ヒチコックの監督作品。この作品は何と言っても膨大な数で襲い来る鳥達の描写の凄まじさに尽きる。中でもとりわけ有名な、ふと見やったジャングルジムに数匹の鳥が…ところがちょっと目を離しただけで、再びそちらを見た時には数え切れない程の鳥達が既にジャングルジムを真っ黒に埋め尽くしている…!!というシーンには只々圧倒されるばかり。内容自体は薄いが、その斬新な映像表現だけでも一見の価値アリの名作。

「ドリーム・チーム」評価○
全体に地味ながら実に良質な作品。精神病患者達が巻き起こすユーモラスな出来事には思わずニヤリ。コミカルな展開も楽しい。既製のコメディの枠に収まりつつも「常人よりマシよ」のセリフ等には考えさせられる。深い。何らかの偶然で出会えると嬉しい隠れた佳作の一つである。

「トレインスポッティング」評価×
う〜ん、許せない。まぁ、元々B級映画だし欲を言ってはいけないのだが。現代アメリカの社会問題を軽妙な切り口で、若者向けのセンス溢れる作品に仕上げてる、てのがヒットした理由なのだろうが、頂けない。なにしろ、話の内容が20年前に製作された「時計仕掛けのオレンジ」。しかも「時計〜」の方がはるかに深い切り口で社会問題に切り込んでいる。「時計〜」を見た人には全く見る価値無し。これをヒットさせちゃ、いかんだろ。

「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」評価☆
ティム・バートン製作のCG・アニメ(ファンティメーション)とにかくこれでもか、と言う位に全編彼の世界観一色で、ファンにはたまらない出来。登場するキャラ一人一人にも細かなこだわりが感じられ、彼の思い入れの程が伺われる。ハッキリ言って、この作品は莫大なお金をかけて行われた彼の壮大な自慰行為である。だがしかし、何故か監督だけは別の人なのでしたとさ。お後がよろしいようで。

「何かいいことないか 小猫チャン」評価△
奇才ピーター・セラーズとウディ・アレンの夢の共演が実現している注目作…と言いたい所だが、内容自体は典型的なアメリカのドタバタ型コメディに終始しており、見るべき所は少ない。本来なら「評価×」間違い無しの作品だが、「△」にせざるを得ぬ程に上記二人の存在は強烈。殊セラーズに関しては完全に主役を食う怪演ぶり。参りました。

「なまいきシャルロット」評価○
思春期特有の様々な葛藤を、一人の少女の日常を通して綴る青春映画の佳作。主演であるシャルロット・ゲンズブールの血統に恥じない演技もさる事ながら、美少女というには(いい意味で)今イチ整わない顔立ちが又妙なリアリティを醸し出し、作風と見事にマッチしている。映像と切り口の瑞々しさも特筆モノ。哀愁漂うラストの余韻もたまらない。






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