・映画短評

み、む、め、も、や行 い、う、えけ、こさ、しせ、そた、ち、つ
て、と、な行ひ、ふ、へ、ほら、り、る、れろ、わ行0〜9,A〜Z他


「見知らぬ乗客」評価○
ふと電車内で知り合った男から、突然「交換殺人」の話を持ち掛けられた主人公が巻き込まれる災難を描くスリラー。その不審な男が行うストーカーまがいの行為は、現在に見てこその怖さがあるかも(笑)しかし何と言ってもこの作品の醍醐味は、クライマックスのメリー・ゴー・ラウンド上での大活劇に集約されてしまうのだろう。その印象たるや正に「百聞は一見に如かず」未見の方は是非ご覧あれ。

「ミッション・インポッシブル」評価○
トム・クルーズ主演による往年の人気TVシリーズの映画化は、謎の深まるストーリー展開に加え、ブライアン・デパルマ監督独特の映像も美しい娯楽作に仕上がった。ただ、TV版来のファンにとっては冒頭のテーマ・ソングやお馴染みの発令シーン等、嬉しい限りな要素も多いもののドンデン返しで明らかになる犯人だけは納得いかないかも。

「ミッション・インポッシブル2 M:i-2」評価×
トム・クルーズ主演のヒット・シリーズ第二弾。今回は監督にジョン・ウーを迎え、アクション映画の傾向が益々顕著になっており、もはや原版である「スパイ大作戦」で見られた知能ゲーム的なスパイ映画色は皆無。反面ウリであるアクションは迫力十分なので下手な前知識が無い方が楽しめる筈。ただ本作独自の強調点、という意味ではアクション好きかトムのファンでもない限り見る必要はあまり感じられない。TV版ファンに至ってはむしろ見ちゃダメ?ヒロインのナイアも魅力不足、二人の男を溺れさせる器にはとても見えない。

「ミュージック・オブ・ハート」評価◎
本作特有なシークエンス毎の断片的なカット割りには賛否両論あるやもしれない。確かに十年以上も過ぎ行く劇中時間を定時内に進めるための所作には違いなく、せわしなくも思えるものの、私にはその合間を観客の想像に委ねる事で 作品の深みが増し、結果として好意的に受け取れた。代を経ても魅力的な子供達が次々登場するため感情移入されっ放し、そして至るクライマックスには音楽と、そして人間の素晴らしさを再認識させられた。クラシック音楽は決して退屈なものじゃないんだよね。

「ムトゥ 踊るマハラジャ」評価△
日本中にインド映画旋風を巻き起こしたマサラ・ムービーの決定版。大ヒットを記録した表向きにも驚かされるが、蓋を開けると二度ビックリ!二昔前のストーリー展開、子供騙しなスタント、汗臭い登場人物、過剰すぎる効果音に冗長気味な踊り…何よりも、あのタオル芸は一体!?全編通しての演出過多ぶりに中盤以降はゲップ気味、こんな話を三時間近くも見せられてはたまらない。と、言いたい放題言っては見たが、本作は私達にとっては完全に異文化圏のもの。他国はこんななのね、と懐深く受け入れて逆にそれを楽しんでしまうのがホントの姿勢なのかもしれない、とも思われるのでこの評価。

「めぐり逢い」評価△
ラブロマンスものの代表的作品。しかしながらケーリー・グラントとデボラ・カーが織り成す甘い甘い愛のメロドラマに私はウンザリ。どうにも全編を通しての自分勝手な展開が我慢できない。深く考えるべくもなく基本は単なるナンパでしかない。感動的と言われるラストでも「さっさと帰れグラント、しつこいよ!」としか思えない。とは言っても、こういうのが女性達の永遠の夢なんでしょうかねえ。

「めぐり逢えたら」評価×
観る前からラストが解っている内容のため「安心」できる作品を望む人にお薦め。しかしながらもっと良いデキの同系作はあまたあり、わざわざ本作を選ぶ必要性は薄いだろう。ラブ・ロマンスの代表作「めぐり逢い」へのオマージュが徹底されている分、余計にその感は強い。それでも本作が興行的に成功した要因は、何と言っても当時旬だったトム・ハンクスとメグ・ライアンの起用と、誰もがロマンチックな気分になる=「安心」を求めるクリスマス・シーズンを狙った事だろう。うまい!

「めまい」評価△
アルフレッド・ヒチコック監督における「芸術的である」と言う面において最も高い評価を受けている名作。その名の通り、全編にわたってミステリアスでロマンティックな、妖しいムードが漂うヒッチ作品ではめずらしい独特な造りになっている。特にラストはその最たる象徴的なカットと言えよう。ただ、私にはどうにもそれが馴染めない。中盤のセリフを抑えた尾行劇等も印象を際立たせる役割は果たしているのだが、どうにも中だるみしてしまう。冒頭が私好みの素晴らしいデキだっただけに不満が残ってしまった。

「メリーに首ったけ」評価○
ストレス発散にピッタリ、問答無用に楽しめるラブコメディ。下ネタが多用される点が気になるといえば気になるが、それも本作の持ち味の一つ。ここまで明るく徹底的にやられればむしろ爽快。アクの強い脇役陣に対し、主演のキャメロン・ディアスが全く霞む事無くその魅力を全開。当に彼女あっての作品と言えるだろう。ビンビンの前髪の訳を一刻も早く知って欲しいものだ(笑)

「猛進ロイド」評価△
静の前半と動の後半とに、構成がハッキリ分かれた感の強いハロルド・ロイド喜劇。で、その結果はといえば幾分かったるくダレ気味な前半部とは打って変わる後半部に本作の見所は集中。トラブルをものともせず猛スピードで突き進むロイドの勢いは正に「猛進」、面目躍如の面白さ。こうして見ると前半はこのための布石だったのか?それとも只の失敗?(笑)

「モンタナの風に抱かれて」評価○
ロバート・レッドフォード監督・主演のラブ・ロマンス。全体的な話の構成が 「マディソン郡の橋」に酷似しているが、出来としてははるかにこっちが上。丁寧な作り込みは好感が持てる。原作とラストが異なるのだが、それも御愛敬としておきたい。しかしロバート・レッドフォードよ、還暦を過ぎてなお、どこまであなたは美しい…

「痩せゆく男」評価△
「映画化するとハズレ」が半ば通説となった感のあるスティーブン・キング原作で、久々に楽しめた作品。作品の意味・テーマについてはキングの原作をそっくり再現できる筈がない(この辺りで殆どの作品は失敗している)ので、我々も難しい事は考えないで純粋にストーリーと映像を楽しむべき。大勢でワイワイ見るにはうってつけのオススメ作品と言えよう。それにしても「Tinner〜〜!」はコワい。

「ユージュアル・サスペクツ」評価△
冒頭から延々と続く起伏の少ない平板なストーリー展開にはウンザリする事しきりだが、それまでタメにタメてきた分ラストのドンデン返しは衝撃的。十二分にウンザリしていた筈なのに思わず最初から観直してみたくなる事だろう(笑)アカデミー賞助演男優賞を受賞したケビン・スペイシーの演技もそれなりだが、本作に限ってはラストを観るためだけの映画と言ってしまっても過言でないかも。

「郵便配達は二度ベルを鳴らす」評価×
ジャック・ニコルソンとジェシカ・ラング共演のラブ・サスペンス。少しづつ波紋を広げて行く、欲求不満な方々の“全部自分のせいだよ”的問題に、果たしてあなたは閉口しないで同調する事が出来るだろうか?序盤の計画殺人シーンが一番緊迫感がある、というのも作りが甘い。結局この作品が残したかった教訓は「わき見運転は危ないよ」という事なんだろう(笑)






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