・映画短評

せ、そ い、う、えけ、こさ、した、ち、つ
て、と、な行ひ、ふ、へ、ほみ、む、め、も、や行ら、り、る、れろ、わ行0〜9,A〜Z他


「西部戦線異常無し」評価◎
戦争映画の古典にして最高傑作。激しい戦闘シーンが話題になった 「プライベート・ライアン」を観た方はその60年前に既に本作が存在していた事に驚くべき。当時の人々はこの戦闘シーンを見てどう思ったのだろうか?それだけに留まらず人々の心情描写、戦争の無情さに対する批判等実に深い。極論すれば、冒頭の老教師の演説、それに賛同する生徒達…このシーンの恐ろしさだけでも一見の価値アリの逸品。

「セレブリティ」評価△
華やかな芸能界の舞台裏を軽やかに皮肉ったウディ・アレン監督作。主演ケネス・ブラナーのウディ真似のソックリさには驚かされるが、中盤からは耳障り。話し振り云々以前に、うだつの上がらぬ神経症男をウディ同様に演じては、声質の違いと何より男前すぎるケネスの風貌のため、無理が生じるのだろう。内容についてはよく言われるように、有名人達の「舞台裏」はうまく描かれているものの、それだけに留まって話全体は薄味になっている気が私にもした。唯、印象的なラスト・シーンと、助演だとやたら映えるレオナルド・ディカプリオや、ウィノナ・ライダー等のイキイキした演技は実に微笑ましかった。

「セント・エルモス・ファイヤー」評価○
大学を卒業し、社会に出た若者達の葛藤を描く青春群像劇。野島伸司脚本のドラマ「愛と言う名のもとに」が本作の影響を色濃く反映している事はつとに有名な話。それだけ本作が良く出来た作品だという事なのだが、ドラマの方が日本人向けに作られている(決して完全なパクりでは無い)ため、わかりやすいかも。まだ見ていない方は両者を見比べてみるのも一興。若き日のデミ・ムーアが出ている点も御注目。

「セントラル・ステーション」評価×
平坦なストーリーが生み出す平坦な感動は、堅実ではあるものの只それだけ。地味な低予算映画として及第点をあげて良い作品ではあるのだが、この作品でないといけない、という強調点は見当たらない。よくある話に留まらず、B級だからこそ、の遊びや冒険もして欲しかったというのが正直な所。しかしながら唯一、ヒッチハイクで知り合った初老の男性とのやり取りには光明を見た想いがする。

「卒業」評価△
サイモン&ガーファンクルの心に沁みるテーマ曲の数々、未だあらゆる所で引用が絶えない教会でのクライマックス・シーン等々、随所に見所を持ち心に残る作品に仕上がっている…のだが、何故か私の心にはあまり響いてくるモノがなかった。何故だろう?ちょっぴり大人になった主人公が、秘めていた想いを表出して新婦を連れ去るという衝撃のラストを見る前から知ってしまっていたせいだろうか。何だか映像も少し泥臭く思え、清潔感が感じられない。決して悪い作品ではないのだが…






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